サークル設営も無事に終わり、いよいよ開場直前。お目当てのサークルが急遽出した限数情報や完売状況をX(旧Twitter)で確認しようとしたのに、タイムラインがくるくる回ったまま全く更新されない……。 あるいは、戦利品を抱えて「今東1の壁前にいるよ!」と友達にLINEを送ろうとしたら、送信エラーの赤いマークが出て全く連絡が取れず、凄まじい人混みの中で途方に暮れて冷や汗をかいた経験、ありませんか?
日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」。開催地である東京ビッグサイト周辺は、開催日になると「スマホの電波が完全に死ぬ」「画像送信なんて夢のまた夢」「PayPayのバーコードすら表示されない」という悲鳴が毎回SNS上を埋め尽くします。
今回は、なぜコミケ会場でスマホが息絶えてしまうのか、その特有の理由と現地での過酷な検証結果、そして戦場で生き残るための実用的な対策をまとめました。
コミケは東ホールが電波悪い?ネットのリアルな口コミ
「開場直後の東ホール、人が多すぎて電波が完全に沈黙した」 「コスプレエリアで写真をDMで送ろうとしたのに、夜まで一向に送信完了にならない」 「国際展示場駅の改札前、全員がスマホ触ってるから何も読み込めなくて電子切符が出せない」
どうやら「開場直後のピークタイム」「混雑する巨大ホール内」「帰宅ラッシュの駅周辺」というタイミングが、コミケで電波を失う最大のトリガーになっているようです。
なぜコミケでスマホが息絶えるのか?会場に潜む3つの理由
各通信キャリアが移動基地局車を何台も出動させて対策しているにもかかわらず、なぜ電波が繋がらなくなるのでしょうか。そこにはコミケならではの特殊な環境があります。
1. 数十万人が一斉に通信する「超・高密度パケ詰まり」
最大の原因は、言うまでもなく圧倒的な人口密度です。数万〜十数万人という規模の人々が、東京ビッグサイトという限られた狭い敷地内に一斉に集結します。しかも全員が「新刊情報の検索」「戦利品の報告」「友達との合流連絡」「位置情報の送信」など、高頻度でデータ通信を行います。近くの基地局の処理能力を遥かに超えるアクセスが集中するため、アンテナマークは立っているのにデータが流れないという最悪のパケ詰まりを引き起こします。
2. 鉄骨とコンクリートで覆われた「東京ビッグサイトの巨大構造」
会場である東京ビッグサイトは、巨大な展示ホールを支えるために太い鉄骨と分厚いコンクリートで覆われています。特に東展示棟や南展示棟の奥深くに入ると、外からの電波が遮断されてしまいます。さらに、ホール内にはギッシリと設営された机やポスター、そして人の壁が存在するため、屋内の電波障害物が通常の街中とは比べものにならないほど過密な状態になっています。
3. 「電子決済と画像送信」が集中する現代コミケのオタクカルチャー
近年のコミケは、サークル側もQR決済(PayPayなど)やクレカ決済を導入するケースが増えました。また、参加者も紙のカタログではなく「Webカタログ」をスマホで開きながら回ります。さらにコスプレエリアでは「その場で写真をSNSにアップ・DM送付」するのが当たり前になりました。こうした「画像や決済データのリアルタイム送信」という重い通信が会場全体で同時に行われるカルチャー自体が、回線を圧迫する大きな要因になっています。
コミケ(東京ビッグサイト)の過酷な環境で実測
コミケ開催中の東京ビッグサイトおよび周辺スポットで、ドコモと楽天モバイルの通信速度を実際に測ってきました。
1. 東展示棟(東1〜6ホール)の壁サークル付近
熱気が凄まじく、人が密集する東ホールの壁際。
2. 南展示棟の地下・エスカレーター周辺
比較的比較的新しい南ホールですが、1階から3階への吹き抜けや地下通路付近は電波が減衰しやすいポイントです。
3. 屋外コスプレエリア(防災公園・屋上展示場)
遮蔽物がない屋外エリアですが、カメラマンとコスプレイヤーが密集する場所です。
4. りんかい線「国際展示場駅」の改札前(夕方の帰宅ピーク時)
イベント終了後、一斉に人が押し寄せる最大の難所。
5. 会場近くのコンビニ(ローソン等の店内奥)
ドリンクや補給食を買うために行列ができる会場周辺のコンビニ。
コミケでおすすめキャリアは?
繋がりやすさと速度を最優先なら「ドコモ」
コミケのような超大型イベントでは、ドコモは移動基地局車を複数台投入し、パケ詰まり対策のチューニングを現地で行っています。東ホールの奥深くや駅前の混雑時でも、完全に途切れることなく粘り強く繋がってくれる安心感は圧倒的です。月額料金は高めですが、年に数回の勝負所でストレスなく通信できる信頼性は代えがたいものがあります。
安くデータを無制限に使いたい「楽天モバイル」
コミケ当日の東ホール奥やピーク時の駅前では通信が厳しくなる場面があるのは否定できません。ただ、屋外のコスプレエリアや移動中であれば十分使えますし、なにより普段の月額3,278円(税込)でデータ無制限というコスパは魅力的。サブ回線を用意するなど工夫して使うのが賢い方法です。
もしコミケ会場でスマホが息絶えたら?今すぐできる対処法
「今まさに友達と連絡が取れなくて詰んでる!」という時は、恥ずかしがらずにホールの外(トラックヤードや屋外の広いスペース)へ移動してみてください。分厚い壁や人混みから少し離れるだけで、アンテナが一気に復活することがよくあります。
また、ビッグサイト館内のフリーWi-Fiを探すのも手ですが、コミケ当日はWi-Fi自体も激重になりがちです。
もしWi-Fiに繋がった場合でも、不特定多数が使う回線はセキュリティ上のリスクがあります。クレカ決済や個人情報の送信を行う際は、「ノートン(Norton)」などのVPNアプリを通しておくと、通信が強力に暗号化されて安全です。
レジ前や改札で冷や汗をかかないための「3つの予防策」
コミケという戦場へ赴くなら、事前の準備だけでストレスを9割減らせます。
1. 小銭と「現金」を必ず多めに用意しておく
サークルでの買い物はもちろん、周辺の自動販売機やコンビニも当日は通信エラーで電子決済が使えなくなるリスクがあります。現金(特に100円玉と500円玉)は最強のバックアップです。
2. 交通系IC(Suica/PASMO)は前日までにチャージしておく
駅のホームや改札前でオートチャージやモバイルSuicaのアプリ開こうとすると、電波が開かず改札を通れなくなります。前日までに数千円チャージしておくか、物理カードのICを持参しましょう。
3. 「デュアルSIM」で予備回線を持っておく(最強の対策)
1台のスマホに2つの回線を入れておくデュアルSIMを活用し、メインが楽天モバイルなら、サブにドコモ回線(irumoやpovoなど)を契約しておきます。「メインが繋がらない時だけサブ回線に切り替える」という運用をすれば、コミケ会場のどんな死角でも完全に圏外を回避できます。
万全の準備を整えて、快適で楽しいコミケの1日を過ごしてくださいね!